Liquefied Petroleum Gas=液化石油ガス LPガスは、天然ガス、ガソリン、灯油などと同じ「炭化水素」です。炭素と水素の化合物。 太古より太陽の恵みを受け繁殖した動植物が地中に埋没し、長い年月を経て分解され蓄積された化石燃料です。プロパンガス、ブタンガスなどはLPガスの一つです。
海外の原油や天然ガスの随伴ガスとして産出・回収されるほか、国内での原油の精製過程において生産されます。 日本で使用されるガスの80%は輸入されており、主にサウジアラビア、アラブ首長国連邦からです。
日本では、1929年(昭和4年)から燃料として使い始め、一般家庭用としては1953年 (昭和28年)ころから普及し始めました。現在では、全国の一般家庭の内、約半分の2,500万世帯でLPガスを使用しています。日本で使用されているLPガスの40%は、家庭・業務用燃料なのです。
一般に毒性が無く、無色無臭ですが、一般家庭用のプロパンガスには臭いを付けています。空気より重いため、万一漏れた時は、低い床面を流れていきます。ガス漏れ警報器を床面近くに設置するのは、いち早くガス漏れを検知するためです。
オゾン層の保護の為、フロンの使用制限に伴い、フロンガスの代替えとしてLPガスがスプレー用噴霧助剤として使用されています。
温室効果ガスの1つであるCO2の排出量の削減が必要です。日本では2005年を基準として38%削減を目標としています。
天然ガスのCO2排出量を100とした場合
エネルギー | LPガス | 天然ガス | 石油 | 石炭 |
---|---|---|---|---|
CO2量 | 98 | 100 | 104 | 140 |
LPガスは、地球温暖化の防止効果のあるエネルギーと言えます。
スモッグのもととなる黒煙やSPM(浮遊粒子状物質)を排出することがなく、NOx(窒素酸化物)も化石燃料の中で天然ガスと並び排出量が最も少量です。
工場等の排気ガス中に含まれる酸化硫黄(SOx)が原因とされているが、LPガスにはほとんど含まれていません。